2年前に安藤忠雄の蘇州紀行がBSで放送されました。
「わが心の旅:蘇州・水が生命(いのち)」と言う番組でした。 その番組で、安藤さんが蘇州の街並み、皆さんの生活風景を見て 感じたことの1つが下記です。 肉屋、靴屋、果物屋が入り乱れ、川を跨ぐ家があり、 そば屋は道まではみ出して店を広げている。公との境界が無い。 売る人、買う人、食べる人、車が通るところ・・・全く境界線が ないようで、あるようで・・また、境界線は、どんどん動いてるようでもある。 混沌の世界だが、ある意味じゃあ理想郷なのかも・・・ 人と人の気持ちの繋がりがないと、こういうのは成り立たないから。 ・・・・・・・という訳です。フムフム、なるへそ・・・・。 これは、私も上海の街を歩き回って、いつも感じることなんです。 さて、12月21日に、2階建てバス・911路で七宝鎮へ行った訳なんですが、 その始発バス停までの道のりで見た風景を、まずはご覧ください。 方浜西路の道並みの様子です。 方浜西路の「浜」とは水路のことらしいです、それも東西に走る水路のことですね。私が住む打浦橋地区には打浦路という道があるわけですが、この「浦」も水路のことを言ったようで、こちらは南北に走る水路のことだったらしいです。ということで、この道には、昔は「方浜」という水路があったということなんでしょう。 果物屋は色鮮やかですね。歩道も完全に売り場になっています。プラタナスの手前のリンゴは紅富士となっています。陝西省の産物のようです。毎斤(500g)2.3元ですね。 こちらの店も凄いですね。歩道は完全に売り場スペース。そして、街路樹の枝は洗濯物を干すのに使われています。手前のぶら下がってます白いものは、干し魚です。この時期に出回る品物です。街路樹を柱として、そこに桟を渡してぶら下げてます。 これも、よくよく見ますと不思議!!後ろの店は快客と言うコンビニ。そのコンビニの店先の前の歩道は孫とお母さんとお婆ちゃんらしき人達3人が占領している。 テーブルを置き、商品を並べて商売しながら、日向ぼっこをかねて、子守もしている。この3人は、コンビニの関係者なのか、否か・・・・ どうも違うような・・・・この辺の境界意識の無さ・・・・・ 不思議だなぁ・・・・。 こういったことを・・・公徳心のなさと感じるか、いや、それとも違うような、と感じるか。 日本人から見たら、まず全く無秩序の世界そのものです。ですが、見てますと、この混沌雑然の中にも彼らなりの秩序があるんだろうな、などとも思えて来ます。 いや、日本も昔は、そうだったんだ・・・戦後の混乱期は、こんな感じだったんだ・・・大阪の昔の下町は、こんな感じだったんだ・・あるいは江戸時代は、こんなもんだった・・・・・・なのかもしれませんが。 つまり安藤さんの言う・・・・・ 混沌の世界だが、ある意味じゃあ理想郷なのかも・・・ 人と人の気持ちの繋がりがないと、こういうのは成り立たないから。 ・・・・と言う見方からしますと、人と人のつながりが強いと境界があいまいになり、境界意識がなくなる・・・ そういうことなのかもしれません。
by inouehir
| 2006-12-23 06:48
| 上海・街の様子
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